2009年9月27日 (日)

常野物語

 恩田陸の《常野物語》を購入した。現時点、単行本・文庫本、それぞれ3冊ずつ刊行済みのよう。
   ◆光の帝国
   ◆蒲公英草紙
   ◆エンド・ゲーム
 前知識があったわけではなく、たまたまいつも立ち寄っている本屋で何かおもしろい本がないかと物色中に目についたもの。『光の帝国』と目が合った、というのが正確かもしれない。
 連作短篇の形態をとっている『光の帝国』の中の「大きな引き出し」と「二つの茶碗」を読んだだけだけど、なかなかおもしろい。特殊能力を持った〝常野一族〟が描かれていく、静かで壮大な物語だ。

 「獣の奏者」《完結篇》を読みかけであり、また、その他にも積読状態の待機本が多い中で新たな本に手を出すのは無謀なる試みかもしれないが、やめられないんだよね。
 このあいだは手塚治虫の「ブッダ」を全巻読破したけど、なかなか奥が深くて考えさせられることがいろいろあって良かった。
 まあ、このような読書遊歩生活からは当分足を洗うことはできそうにないね……。
 へっへっへっへっへ……。

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2007年9月23日 (日)

精霊の守り人

1ケ月ぶりの更新です。
ただいま「精霊の守り人」シリーズ(上橋菜穂子著)にハマッています。
児童文学なのですが、下は小学校中学年から上は70歳の人生のベテランまで
老若男女を問わず読まれ、愛され続けている物語です。

元々、インターネットで無料配信されている「アニメ篇」を視聴して
その内容と演出の素晴らしさに驚き、原作の方にも目を向けたのだけれど、
文化人類学者である著者のストーリイ・テリングが素晴らしい。
日本に息づくアニミズム信仰が物語の背景にしっかりと据えられており、
ストーリイや考え方にブレがない。
主役をはじめ、登場人物たちの生き方が健気であり、たくましくもあり、
読んでいるこちらも様々なことを考えさせられる。

<原作>(全10巻で一応完結。◆:既読,◇:未読。やっと6巻まで読めた)
  ◆精霊の守り人
  ◆闇の守り人
  ◆夢の守り人
  ◆虚空の旅人
  ◆神の守り人(来訪編/帰還編)
  ◇蒼路の旅人
  ◇天と地の守り人(第一部/第二部/第三部)

「精霊の守り人」と「闇の守り人」は新潮文庫から大人向けにお色直しした版が
刊行されています。自分自身の心の闇に向き合う話である「闇の守り人」は大人からの
人気が高いらしく(私も今のところいちばん好きです)、まずはこの1巻、2巻だけでも
読むことをお薦めします。児童文学と侮ることなきよう……。

<アニメ>(脚本、配役、演出、アニメとしてのクオリティ、どれも申し分なし。)
  ▽NHK-BS2で土曜朝放送中。9/29放送が最終回(第26話)。
   →「精霊の守り人」公式サイト~NHK-BS2で放送中
  ▼@nifty動画Yahoo!動画で「精霊の守り人」第3話までを無料配信中。
   第3話「死闘」冒頭の殺陣はスゴイよ!
  ▼DVDはただいま4巻まで発売中(2話/巻)。

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2007年7月15日 (日)

吉野朔実劇場

1ケ月ぶりの更新。(^^;
さてさて、久しぶりの書き込みでは吉野朔実劇場を紹介。

  「本を読む兄、読まぬ兄」吉野朔実著(本の雑誌社)

7月8日付け朝日新聞のコミックガイドで山脇麻生さんが紹介されていたのを読み、なんとなくおもしろそうだったので購入。当たりだった!

著者が様々な本を読み、感じたことやその本にまつわるエピソードなどをコミック・エッセイに綴ったものだけど、なかなか奥が深くておもしろい。対象となる本への熱い想い、本好き友人たちとのやり取り。ああ、この人たちは本当に本が好きなのだなあ。

読んでるこちらも、「あっ、これは読んだことがある。そうそう」と共感したり、「おっ、これは読んだことないけどおもしろそう」と興味を持ったり、楽しく参加できる感じ。

吉野朔実劇場は現在5冊目まで刊行されており全部手に入れようとしたのだが、3冊目だけ未だ入手できず。読みたい。

  ①お父さんは時代小説が大好き
  ②お母さんは「赤毛のアン」が大好き
  ③弟の家には本棚がない
   ←未読(T_T)
  ④犬は本より電信柱が好き
  ⑤本を読む兄、読まぬ兄

Banner_03_33 ←「弟の家には本棚がない」が本屋にも出版社にもない!

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2007年5月 6日 (日)

龍のすむ家

「龍のすむ家(The Fire Within)」と「氷の伝説(Icefire)(龍のすむ家Ⅱ)」
   (クリス・ダレーシー著/三辺律子訳 竹書房)
を昨日一気に読んだ(走り読みだけど)。
龍の役割・設定がユニークでなかなかおもしろかった。

5月2日の朝日新聞夕刊に紹介(ジュンク堂書店京都店 高木須恵子さん)されていたのを見て、bk1で注文して買ったのだけど(5/3注文→5/4配達 早い!)落ち着いた内容のファンタジーに好感が持てた。ジュヴナイルではあるが大人でも充分楽しめる。その人の潜在能力を高めてくれる、その人固有の「特別な龍」という設定が秀逸。
小説自体の原文(?) or 訳文(?)に若干の不満があるも、内容で読ませてくれる。

「龍のすむ家」(竹書房)のカバーから導入部のあらすじを引用すると……
 下宿人募集――ただし、子どもとネコと龍が好きな方。そんな奇妙なはり紙を見て、デービットが行った先は、まさに”龍だらけ”だった。家じゅうに女主人リズの作った陶器の龍が置かれ、2階には《龍のほら穴》と名づけられた謎の部屋があった。リズはそこで龍を作っているというが、奇妙なことにその部屋には窯がない。いったいどうやって粘土を焼いているのか…。ひっこし祝いに、リズはデービットに「特別な龍」を作ってくれた。それは片手にノート持って、鉛筆をかじっているユニークな龍だった。
 『一生大事にすること、けして泣かせたりしないこと』
 そう約束させられたデービットは彼をガズークスと名づけた。やがて、ふしぎなことが起きはじめる。デービットが心の中にガズークスの姿を思い浮かべたとたん、ガズークスが持っていた鉛筆で文字を書きはじめたのだ! デービットはもうすぐ誕生日を迎えるリズのひとり娘ルーシーのために、ガズークスと一緒に物語を書くことにした。だが、物語に書いた出来事がどんどん現実になりはじめて……。
 はたして、ふたりの物語はどんな結末を迎えるのか? リズとルーシーは何者なのか?そしてこの家の龍たちは、もしかして……?
 ファンタジー王国イギリスからやってきたすてきなすてきな物語。

どうです? 何かワクワクしてくる感じでしょ?
これを読むと自分にとっての「特別な龍」が欲しくなってくるし、それはどんな龍なのかな? と考えてしまうのだ。
本国イギリスで2005年10月に発売された第三巻が、今夏刊行される予定とのことなので、今から読み始めても遅くはない。

Banner_03_26 ←クリックした後、bk1やAmazonで「龍のすむ家」を検索してみよう!

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2007年4月27日 (金)

趣味の文具箱 vol.7

4月23日発売の「趣味の文具箱 vol.7」(枻出版社)を24日に購入した。
まだ、ざっと目を通しただけだけど、あいかわらずいい。

vol.1からずっと購読しているが、この本はムック本として一味違うつくりになっている。万年筆を中心に筆記具全般・文房具周辺を紹介しているのだが、愛情と愛着溢れる紙面づくりになっているのが心地よい。国産万年筆のペン先と書き味についての詳細リサーチ、著名人の文房具への思い入れを紹介した記事、読者の声。読んでいてこちらが何故かうれしくなってしまう内容の数々。今なら本屋さんの店頭にたくさん並んでいると思うので、筆記具や文房具に興味のある方は是非手に取ってみてください。

Banner_03_22 ←昨日は「男の隠れ家別冊 書斎 男の愉悦空間
            (あいであ・らいふ)を買ってしまった。これもなかなか良い!

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2007年1月28日 (日)

国家の品格(藤原正彦著)

最近のベストセラーは、普段本を読まない人がマスコミに扇動された結果
発行部数を伸ばしていることが多いから、眉に唾をつけて遠くから眺めることが
多いのだけど、「国家の品格」(藤原正彦著/新潮新書)は良かった。
新聞広告で紹介されていた内容に興味を持ち、おそるおそる手にしたのだが、
日本人が失ってしまった大切なココロを明解に示してくれる切れ味は爽快だった!
そうそうそのとおり、と頷きながら涙ぐんでしまう箇所も随所に……。

ちょっといいところ!
 ◆「論理と合理」では問題を解決できない。
 ◆「自由・平等・民主主義」という幻想。
 ◆「情緒と形」の大切さ。「もののあわれ」。日本人特有の感性。
 ◆家族愛→郷土愛→祖国愛→人類愛。
 ◆美的感受性・日本的情緒・武士道精神→道徳。
 ◆卑怯を憎む心、惻隠の情の大切さ。
 ◆国際人になるためには国語! 英語は単なるツールでしかない。

市場競争至上主義や黄白万能主義に毒されてしまった我々ひとりひとりが、
失ってしまった「日本のココロ」を取り戻さなくては明日がない。
といったところでしょうか?

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2006年9月30日 (土)

猫は悩まない

「猫は悩まない 極楽に生きる処方箋」(板橋興宗著/時鐘舎)を読んだ。

猫は悩まない―極楽に生きる処方箋 Book 猫は悩まない―極楽に生きる処方箋

著者:板橋 興宗
販売元:時鐘舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

物質文明に毒された考え方に囚われるのではなく、日本人に古来より備わっていた
自然と共に生きる心・精神を取り戻すことの大切さを説いた一冊。
平易な語り口調で書かれているので、読み終えるのにそんなに時間はかからない。
30分~1時間もあれば十分。
しかし、それと反比例した重みのある内容にあらためて考えさせられる。

欲望(物質文明)に支配されることなく、志を高く持って、
ありのままを受け容れて生きてゆく姿勢を想い起こすこと。

近頃、自分の中で曖昧模糊としていた想いが少しずつ具体的な考えに
まとまりつつあるが、それらが凝縮して出来上がった結晶を本著に見る思いがした。

たまたま本屋パトロールの際に「目が合った」本だけど、良い本に出会えて満足。

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2006年9月24日 (日)

MAJOR(メジャー)60巻!

一昨日に購入して読了。
ネタバレになるので詳しくは書かないが、吾郎の活躍はほとんどない。
60巻の話の中心は寿也と美穂ちゃんのエピソード。
対キューバ戦大詰めのところで次巻につづく……。うううっ。
続きが待ち遠しい。

MAJOR 60 (60) Book MAJOR 60 (60)

著者:満田 拓也
販売元:小学館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

昨日のアニメ版(2nd season 再放送)は第14話。
いよいよ海堂高校の夢島篇に突入。
シンプルに脚色はされているが、わりと原作に忠実にまとめられている。
海堂のマニュアル野球に挑む吾郎の真価やいかに!?

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2006年8月26日 (土)

セルフ・イメージ

自分のありのままを知ることって、とても難しい。
そこに自己の思惑が加わってくると、ますます把握するのが困難になる。
「主観的な自分」と「客観的な自分」に大きなギャップ(というより正反対)がある
ことは、岸田秀著「ものぐさ精神分析」収録の『セルフ・イメージの構造』で
詳しく論じられているので、興味のある方はそちらをどうぞ。

ものぐさ精神分析 Book ものぐさ精神分析

著者:岸田 秀
販売元:中央公論社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

セルフ・イメージ。自己のメージ。
少しだけ『セルフ・イメージの構造』から内容を引用すると......。
◆セルフ・イメージは、当人の客観的性質の反映ではなく、
 他の人びとに対する当人の期待ないし要求の反映なのである。
 いいかえれば、当人のセルフ・イメージから判明するのは、彼がどんな人間か
 ということではなく、彼が他の人びとにどんなことを期待ないし要求しているか
 ということであり、セルフ・イメージは、その期待ないし要求を正当化する根拠
 として必要不可欠なものである。
◆ある不当な欲望を正当化する必要があるとき、そのためにつくりあげられるのは、
 それと正反対のセルフ・イメージである。
◆攻撃欲を正当化するためにもっとも都合がよいのは、「正義の味方」という
 セルフ・イメージである。
◆常識によれば、悪人が悪事を働くのであるが、歴史が証明する通り、
 この世の悪事のほとんどは、「正義感」にかられて「悪人」に
 「正義の鉄鎚」を下す「正義の味方」がやらかしたものである。

大学受験の模試かなんかで『セルフ・イメージの構造』に出遭い、
当時、すぐに「ものぐさ精神分析」を購入して読み耽ったのだった。
今となっては『セルフ・イメージの構造』以外の内容をだいぶ忘れてしまっているが、
当時にはけっこうなインパクトを感じたと記憶している。
自分や、家族や、友人や、周りの人たちの言動をとらえて
いったい何を意図しているのか、ということを少しは考えるようになった。
そして、今も、「人の心のありよう」を理解する難しさを感じている。

以前、弊ブログで「坐」についてふれたことがある。
「深みのある人間」~宮廷女官チャングムの誓いより
以下引用。
「坐」という字は、二人の人が土の上にいる状態を表していると聞いたことがある。
一人目は己(自分)で、二人目はもう一人の己(自分)だとする説があるらしい。
人は一生、土の上で自分自身と向き合って生きていかなくてはならないのだと思う。

自分を知ろうとする行いは「坐」するということかな、と思う今日この頃。

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2006年7月17日 (月)

冷たい方程式(The Cold Equations)

ストーリイの骨子を知っているくせに、実際に読んだことがなかった作品。
「冷たい方程式」(トム・ゴドウィン著/伊藤典夫訳)~早川書房

Book 冷たい方程式

著者:トム・ゴドウィン
販売元:早川書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

自宅本棚を探しても見つからなかったので、やはり読んでいないことに気付いて
bk1に注文していたのだが、本日届いた。
文庫本背表紙の惹句を引用すると、
「ただ一人の乗員を目的地まで届ける片道分の燃料しかない緊急発進艇に
 密航者がいたとしたら、パイロットの取るべき行動は一つ――船外遺棄!
 だがそれが美しい娘で、たった一人の兄に会いたさに密航したのだとしたら?
 SF史上に残る記念碑的名作「冷たい方程式」ほか、......(中略)......
 よりすぐった6中短篇を収録した待望の傑作集!」

今晩の睡眠導入剤は「冷たい方程式」に決定!
果たして自分の中で「方程式」を解くことはできるか?

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